BL作家インタビュー

藤原万璃子先生
  1. 前編から読む

Q.1初めて目にしたBL作品は何ですか? そのときに抱いた感想を教えてください。BL作品ではないけど、BL的香りを感じたお気に入りの作品がありましたら教えてください。
藤原竹宮惠子先生の『風と木の詩』でしょうか。長期連載された本編ではなく、プロトタイプのような……16Pほどの短い作品でしたが、犯されて縛られるジルベールがそれはもう衝撃的で。年がばれるのであまり言いたくないんですが(爆)、少女時代にもっぱら「少女コミック」を愛読しておりまして、萩尾望都先生と竹宮先生には言葉では言い尽くせないほど影響を受けました。
BL作品ではないけれど、BL的香りを感じた作品というと……まず思い浮かぶのは『アマデウス』です。モーツァルトを毒殺すべく死の床にある彼のもとに忍んでいったサリエリが、モーツァルトから口伝えでレクイエムを写譜するシーンは何度見てもぞくぞくします。誰よりも憎んで殺そうとさえしているのに、天才の紡ぎ出す音楽にいつしか心を奪われて、夢中になってペンを進めるサリエリは哀しいけれどとても幸せそうで……映画はもちろん、舞台も戯曲もくり返し鑑賞していますが、そのたびに涙がこぼれそうになります。こういう愛の成就もあるんだなあと。  あと、ドラマの影響もあるとは思うのですが、山崎豊子先生の『白い巨塔』『華麗なる一族』はおもしろいだけでなくBLニュアンスを強く感じます(すみません……)。ライバル関係や執着愛は、BL的香りを強くする最たるものだと思います。
Q.2ご自分の萌え(BLツボなど)を開花させたのは何だと思いますか?
藤原やはり、先達の優れた作品群と同人誌活動ではないかと。同人誌活動を初めてかれこれ30年近くになりますが、実は当初、私にとってBLは「読むのは大好きだけれど、自分が描く世界にはありえないもの」だったんですよね(今となっては信じがたい話ですが)。
それが、いつの間にこうなったのか……なんというか、それこそ天啓が降りたとしかいいようがないんですよ。ある日突然、「このキャラとこのキャラをホモにせよ!」というお告げがありまして……気がついたら、書いていました(笑)。
おそらく、人は腐女子になるものではなく、腐女子に生まれるものなのでしょう(嘘)。

『愛と憎しみのソレア』
(著:藤原万璃子 イラスト:甲田イリヤ)


『愛と憎しみのソレア』
(著:藤原万璃子 イラスト:甲田イリヤ)
Q.3もともとは芸能プロダクションに勤めていらっしゃったそうですが、小説を書きはじめたのはいつ頃でしたか?
藤原小説自体は、中学生くらいから書いていました。BLではなく、普通の男女の恋愛ものだったと記憶しています。
Q.4BL作家としてデビューするまでの経緯を教えてください。
藤原このジャンルの作家さんの多くがそうではないかと思うのですが、イベントで同人誌を売っていたら、編集さんに声をかけていただきました。
Q.5デビューから17年、作家生活を振り返っての現在の率直なお気持ちを聞かせてください。
藤原えっ、もうそんな!?というのが正直なところです。年数ばかりが重なってちっとも成長してないなあと思う反面、よくぞここまでやって来たなあという気持ちもあり……今後も一意専心に日々精進していく所存ですので、引き続きお引き立てお引き回しのほどよろしくお願い申し上げます。
Q.6デビュー当時と現在とで、大きく変わったなと思うのはどんなところですか? 変わらないなと思うのは?
藤原デビュー当時はOLと兼業だったので、とにかく時間がたりなくて常に睡眠不足でした。家事、特に炊事をする時間がまったくとれないので、三食外食なんてことも珍しくありませんでした。今は、料理にハマったこともあって、毎日自炊しています。おかげで毎日出かけることもなく、半分引きこもりのような状態で……この辺が最も大きく変わったところですかね。
変わらないのは、いつも何かしらに萌えているということです。あと、ふとしたところからネタを拾い上げてしまうこと。腐女子の魂は永遠です!

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